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アセットマネジャーはブローカーと同様に、常に自分のポートフォリオを深く理解し、顧客および会社のリターン率を最大化する必要があります。

ミドルオフィスのマネジャーは、関連情報を見逃さないために、発行体が定期的に公開している企業発表を注意深く監視し、何度も解釈しなおす必要があります。 適切なツールやアプローチがなければ、関連ソースからのあらゆる情報を読むことにかなりの時間とお金がかかってしまいます。

組織のパフォーマンスは各発行体の状況に合わせて最善の意思決定を行えるかどうかにかかっているため、当然情報が重要になります。 例えば、重要イベントをトレーダーに警告する早期警告システムに基づいて、トランザクションの収益性やリスクに直接影響する決定がなされることもあるでしょう。

企業発表をインテリジェントに確認できるソリューションを導入すれば、各トレーダーに対して、それぞれのニーズに合わせてパーソナライズされた情報を必要なときに素早く提供できます。また、信頼できる単一のソースを構築できるので、顧客向けの付加価値サービスも新しく提供できます。

ここでは、より効果的なソリューションの基盤となるデータプラットフォームを構築するための、3つのステップをご紹介します。

#1 – 企業発表を管理する「マーケットスキャンレポジトリ」を作成する

各自が担当しているポートフォリオは複数の情報ソースに繋がっています。またミドルオフィスのアナリストは数十件もの週次発表を処理し、ビジネス活動や専門スレッド(ロイターなど)をモニタリングする必要があります。

こういった情報に遅れを取らないよう連日手作業で業務をこなすのはかなり大変です。またPDF形式のレポートの急増により、データの統合はさらに困難になっています。

デジタル化すれば、市場情報の処理方法を整理し、ミドルオフィスのアナリストとフロントオフィスのトレーダー間のやり取りの時間を短縮できる可能性も出てきます。

発行体の最新イベントの理解に役立つあらゆる発表やドキュメントを統合・分類することで、アナリストとトレーダーが共有する真のマーケットスキャンレポジトリを構築できます。

あらゆる形式のソースドキュメントを扱えるため、企業発表に関する信頼できるソースとワークスペースを一元化できます。分析の際にこれに直接アクセスでき、追加開発も不要です。

このように、分散していたあらゆるドキュメントを単一の信頼性の高い最新のソースとしてまとめることができるため、即座に最善の決定を下すことができます。 また、いつでもトレーダーが関心のあるレポートにアクセスしたり、規制当局が求める過去の情報を検索したりできます。

#2 – 重要情報の特定を自動化する

企業発表の処理において、複数のミドルオフィスの人々が数十から数百ページのレポートを読み、関連情報を特定し、それをトレーダー/リスク管理/コンプライアンス部門と共有しなければならないことがよくあります。これらの作業はかなり面倒ですが、専門家の目が必要であり能力が低いスタッフに任せることはできません。

マーケットスキャンレポジトリを導入した場合、必要な情報の検索を自動化できる可能性があります。

実際のところ、キーワードや特定の表現を含めた辞書に基づく、極めて重要な情報を見つけるためのインテリジェントな全文検索エンジンも実現可能です。こういったエンジン上に構築されたアプリケーションでは、アクセスが高速になり、カスタマイズされたドキュメントとレポートを自動作成できます。

このようなシステムの処理能力により、企業発表およびマーケットスキャンレポジトリ内のあらゆるドキュメントと情報の活用に必要な時間が大幅に短縮されます。

このシステムにより、アナリストはトレーダーに重要な情報をすばやく提供できます。またわざわざIT部門に依頼しなくても簡単に検索できます。この結果、専門家はより価値の高い分析タスクに注力できます。

#3 – 各トレーダーごとにアラートを作成する

意思決定を最適化するには、各トレーダーが顧客ポートフォリオを注意深くトラッキングする必要があります。また対応が必要だと思われる重要イベントをトレーダーにできるだけ早く通知する必要があります。

自動アラートを導入すれば、トレーダーへの通知が楽になります。 アラートは、情報の種類と重要性に応じて設定できます。 例えば、緊急対応が必要な重要情報の場合は即座にアラートを出すけれども、それ以外のものでは、日次あるいは週次の要約を提示することができます。

自動分析プロセスにおいて、各トレーダーごとの顧客データおよびそれら顧客の関心対象のデータを利用することで、各利用者に応じてパーソナライズされた情報レポートを自動作成できます。

これに加えて、ユーザーごとにプロファイルを定義して、マーケットスキャンレポジトリの情報をあらゆるニーズに利用することもできます。例えば、トレーダーへのアラートだけでなく、マネージャや規制当局用のサマリーの作成もできます。

当然のことながら、各利用者のプロファイルに応じて機密情報を完全に保護してやり取りできるよう、セキュリティを考慮する必要もあります。


さらに詳しく

他の金融機関において、マルチ構造データの統合要件を伴うこういったユースケースにおいて、MarkLogicがどのように問題解決のお手伝いをしてきたのかに関する具体的なご相談については、MarkLogic-JP@marklogic.comまでぜひご連絡ください。

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