“データリネージ”の把握が複雑な金融規制順守の鍵に
Posted by Giles Nelson on 23 July 2019 11:00 AM |
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※本記事は2019年6月28日にGlobal Banking & Finance Reviewに掲載されたジャイルズ・ネルソン博士(MarkLogic社金融サービス担当CTO)のブログの翻訳版です。 近年金融規制が増加していますが(2018年1月のMiFID II施行など)、金融サービス企業が長年の業務で収集したデータを統合・分析・報告することは、極めて困難で時間もかかります。 金融サービス企業は、2021年までに374の新しい法律に対応しなければならないとも言われています。 データリネージとは何か?業務データにはストーリーがあります。過去の情報を分析することで、会社がどのように始まり、時間とともにどう変化し、現在の状態となったのかを理解できます。これには、財務情報や顧客情報だけでなく、これらの情報のこれまでの整理・管理を表すメタデータも含まれます。 データリネージとは本質的には情報の履歴であり、ライフサイクル全体(レコードの作成、あらゆる変更、提供、そしてこの情報が分析・報告に不要になるまで)にわたってトラッキングされています。これはデータドリブンなあらゆるビジネスにおいて重要であり、規制が厳しい業界(金融など)での業務にとっては特に重要です。 コンプライアンスのコスト規制順守要件により、企業に求められるデータのトラッキングと監査の透明性は高まっています。 これは、金融機関では大量のデータが別々のサイロに別々の形式で格納されていることが多く、従来の技術では統合が難しいためです。 この問題の解決には、アジリティと柔軟性を実現できる一元化されたデータ管理システムを念頭に置いたデータ統合プロセスが必要です。 業務の効率化データリネージを扱い始めるうえでの最大の課題は、経営陣が最初のデータ管理プロジェクトを承認するかどうかということです。 データの質と信頼性を改善することにより、ビジネスリーダーたちはデータリネージからの知見を活用できます。 デジタル規制の未来規制当局が自らのシステムや業務をデジタル変革して陣頭指揮を執りはじめているため、データ統合、また金融機関と規制当局間のリネージの改善による報告の自動化、コスト削減、透明性に関する要件が今後増えていくと考えられます。 規制当局の多くは、旧来のやり方(紙の報告書)からデジタル版報告書や合理化されたデータベースへと、規制報告システムをモダナイズしているところです。規制当局との共同作業を効率化するには、金融機関の方が先行して、デジタルデータリネージ戦略を事前に導入する必要があります。これにより将来のさまざまな規制要件を合理的に満たせるようになるので、将来的なコストと時間を削減できます。 顧客情報、金融取引記録、データ使用を効果的にガバナンスできる技術が追い付かなかった場合、これが致命的な負担になる恐れがあります。複雑な規制要件を満たすうえで、データリネージは極めて重要な役割を担っています。またこれを活用することでコンプライアンスが楽になります。 The post “データリネージ”の把握が複雑な金融規制順守の鍵に appeared first on MarkLogic. | |